蒜山の野菜歳時記
2021.11.03
蒜山高原で収穫される山菜や野菜を掲載しています。
山菜などを中心に当店で並んでいないももの多くありますが、蒜山の豊かな山の幸とおいしい高原野菜をご紹介したくて掲載しました。
なお、時期は天候などに大きく左右されますのであくまでもご参考用とお考え下さい。
春の野菜
蒜山のふきのとうは、苦味がきついけれど、爽やかな甘みがあるといわれています。これは、冬季の積雪と清らかに流れる蒜山三座の伏流水に関係があると思われます。 収穫は雪がとける3月頃から、葉っぱを開くまでのほんの数日なので、量をそろえるのが難しい山菜です。
現在市販されているゼンマイの80%以上は中国などからの輸入品といわれる貴重な国産ぜんまい。 蒜山では急峻な斜面や沢沿いなどに群生し、食べるほどの量を摘むにはそういう場所を歩き回らなければなりません。独特の歯切れとまろやかな風味にファンの多い山菜です。
言わずと知れた山菜の代表格「わらび」。 以前は蒜山の野山のあちこちで採れたわらびですが、根っこから採ってしまうと、翌年からは芽吹かないです。そのような観光客の乱獲のせいで、いつの間にか貴重品になってしまいました。
丸くかがみ込むような形であるところから、「こごみ」という名称がつけられたそうです。 蒜山では山の麓で見かけることが多いです。あまりに成長が早く、 一夜にして一気に伸びるスピードは かなりのものです。 そのため、適期の収穫には なかなかあたらず、量を確保するのが難しいです。
蒜山ではアブラメと呼びます。山菜の女王とよぶ人がいるほどおいしいです。 形だけでなく味の方も「タラの芽」と似た風味ですが、ウコギ科特有の香りやコクがやや強く、生のまま天ぷらにすると脂肪質の味がしてコクがあり、柔らかく茹で水にさらしてから ゴマ和えも美味しいです。
独特の苦味と風味は山菜の横綱として珍重されています。栽培物のうどとはことなり、蒜山の山うどは香りもアクも強く別物です。 スーパーに並んでいるものとは違うのでご注意下さい。資源量が大変に少ないため、入荷量は少ないです。
蒜山でも最近の山菜ブームと乱獲により天然もの が絶滅状態になっています。以前は伐採しやすいものでしたが、今では乱獲され簡単に目につくような場所では、ほとんど採れなくなりました。天然タラノメについているトゲ)は、熱を通すと気にならなくなりますのでご安心ください。
歯ごたえに加え、キク科特有の風味とほろ苦さがあります。蒜山の雪深い場所に出るふきは、そんなに太くはありませんが、スーパーに並ぶものと比較して、かおりがとても良いのが特徴です。蒜山の住民から見ると、わらびより山フキの方が貴重です。
蒜山では『ヘイトコ』と呼びます。山菜の中でも最も美味しいタケノコといわれるのがこのネマガリタケです。毎年、採取に夢中になる余り、遭難騒動が起きるほどで人気があります。皮がついたままレンジに入れ、アツアツの状態で皮を剥いて頬張るのが美味しく、みそを付けてもいけます。蒜山で採取できるのは鏡ヶ成の南斜面あたりです。
夏の野菜
蒜山産のトマトの多くは、桃太郎トマトといいます。濃桃色で糖度が高く果肉の厚い完熟トマトです。比較的涼しい蒜山では、夏秋トマトの栽培に適しており、県内一早く収穫が始まります 。
最近は蒜山でも栽培する農家が多くなったミニトマト。鮮やかな濃赤紅色で光沢があります。畑で熟したものは甘くておいしいです。
原産地は南ヨーロッパ。日本の一般家庭で食べられるようになったのは個々30年といわれています。 蒜山産のアスパラガスは緑色が濃く、穂先までしっかり締まっています。 輸入物が多いですが、新鮮な国内産はは切り口がみずみずしくおいしさが違います。
原産はヨーロッパ西海岸地方の原産で、日本へは、800年前に伝えられたそうです。蒜山産キャベツは、群馬県等の大産地より一足早く出荷が始まります。冷涼な蒜山はキャベツ栽培に向いており、多くの農家が栽培をおこなっています。
ジャガイモはナス科の野菜で、原産地は南アメリカのチリだといわれています。 北海道のような雪がふる冷涼な気候を好みますが、ここ蒜山も冬の状況は類似しているので、おいしいジャガイモができます。
原産地は西アジアといわれちます。 蒜山のような涼しい気候を好み、反面、暑さには弱い野菜です。 栄養価の点では、保健野菜として重要なほうれん草です。涼しい蒜山では夏に出荷することができます。
アンデス地方が原産ですが、蒜山の気候や風土にマッチし、糖度が高いことから、夏の蒜山の名物になっています。出荷期間7月中旬から8月中旬までと短いこともあり、この期間には爆発的な人気があります。
ヒマラヤが原産と呼ばれるきゅうりですが。きゅうりは生で食べることが多く、他の野菜と比較しても特にきゅうりは鮮度が命ですから、畑からすぐに持ってこられる蒜山の農家市場はおすすめです。
原産地はインド。日本へは中国から8世紀頃に渡来したそうです。なすの紺色は、健康に良いと言われるポリフェノール(ナスニン)で、皮の部分に多く含まれています。人の健康にも貢献、高冷地である蒜山で栽培した一味違う蒜山のナスをお召し上がり下さい。
大根の歴史は古く、平安時代の中期には栽培されてたそうです。蒜山大根の始まりは1950年代です。 火山灰の黒土で作られる大根は、蒜山野菜の代名詞ともなっています。蒜山の朝晩の寒暖さが甘みを増す夏以降が特に食べ頃です。 栄養価としては、根部よりも葉の方が優れていますので、葉の利用も考えましょう。
ナス科で、原産地は中南米といわれています。栄養的には、優れており、ビタミンAとCに富んでおり、その美しい緑色は色どりに欠かせません。蒜山では土壌つくりから良質のピーマン作りをしています。
原産地は、アフガニスタン付近であるといわれるセリ科の野菜です。日本へは、1,600年代に中国より渡来し、蒜山では早くから栽培が始まりました。 蒜山の黒土にマッチして糖度の高いにんじんができます。
数少ない日本自生野菜の一つがこの茗荷だそうです。独特のさわやかな香りと上品な辛味が珍重され、季節料理や魚肉の添え物として、日本料理には欠かせない香辛料野菜です。 蒜山では量は多くないものの、7月~8月に出荷の最盛期を迎えます。
たまねぎは 日本には、明治初年に導入されたといわれています。気候的には、寒さには強いのですが、その反面、暑さには弱く25℃以上で生育障害を受けるので、蒜山のような高冷地栽培に適した野菜です。
ブルーベリー
時期:7~8月
店頭価格:¥200~/袋
近年、人気が高いブルーベリーですが、栽培において蒜山の気候風土にあっているせいか、栽培している農家も増えています。 蒜山産は特に粒が大きいということもあり、お土産に買う人も多いです。 ただし、最近はブルーベリー人気が高まり、値段は上昇ぎみです。
秋の野菜
蒜山米
時期:9月中旬
店頭価格:¥1,500/袋
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ミルキープリンセスは冷えてもおいしいのでおにぎりなどに最適
清らかな蒜山の伏流水と、冬には雪がふり、寒暖の差の大きい蒜山高原。米の代表的な産地である新潟にもにたその気候風土で育つ蒜山の米がおいしくないはずはありません。最近はミルキープリンセスやミルキークイーンというコシヒカリにも負けないおいしいお米をつくる蒜山の農家もちらほら見受けられます。
蒜山のそば栽培の歴史は今から10年ほど前にさかのぼります。今では岡山県下最大の産地にまで成長しています。 そばの実の多くは、行列のできる店として有名な蒜山は「そばの館」で使われています。
蒜山の白ネギの品種は、関東越谷の黒一本太ネギです。原産地は中国の西部といわれています。蒜山独特の 火山灰の黒ボクによく合い、蒜山の冷涼な気候にはぐくまれ、甘みのある白ネギができ、蒜山で人気上昇中の野菜です。
旬は2月といわれるミズナは日本原産の野菜らしいです。ミズナは耐寒性が強く、露地栽培で霜に当るといっそう美味しくなることから、蒜山でお買い求めいただけるベストシーズンは11~12月になります。(*旬の2月は雪の下にあり収穫不可能)
地中海沿岸が原産地で、日本で本格的に作られるようになったのはここ30年ほどの間です。 栄養的価値-ビタミンA、Cに富み、とりたての味わいは格別です。
原産地はイラン辺りと言われていますが、現在ふつうにレタスと呼ばれていものは、明治初年に導入されたものです。この野菜も冷涼な気候を好み、蒜山では黒土でおいしいレタスが栽培されます。
自然薯は一般にヤマイモと言われているもの違います。自然薯は日本原産の野生種で、蒜山でも山深い場所にしかなく、ムカゴと呼ばれるツルを繁みの中から探し、折らないように半径1メーターほどの穴を掘る重労働の上にやっと採ることができます。 イノシシの大好物で、シーズンにはイノシシと競争になります。
原産地は、中国の北部地方で、明治30~40年に中国から渡来した品種が土着して普及しました。 気候的には冷涼を好み、蒜山では秋から冬にその糖度が増し、鍋料理にかかせない野菜となっています。
最近では全国的に栽培されている野菜ですが、蒜山産のカブは白くなめらかで美しく、肉は柔らかくキメが細かくきれいです。また、高原で栽培されるので甘みが強いのが特徴です。浅漬けにすると大根とはちがった甘みがあってとってもおいしいです。
しいたけ栽培には、菌床栽培と昔ながらの原木栽培の2種類がありますが、蒜山産のしいたけは、蒜山の気候風土を利用した原木栽培の本物のしいたけを栽培しています。
蒜山産のえのき茸は、すっぴん美人と呼ばれる品種です。中国山脈の原木オガと名水100選にも選ばれた 蒜山は塩釜冷泉の水を使った清浄栽培で作られるキノコです。えのき茸にはレンチナンという物質が含まれています。レンチナンには抗がん作用があるといわれ、治療にも使われ始めています。
古くから「ヤマドリモタシ」の愛称で親しまれており、歯触りが良好で、極めて良いダシが出るきのことして人気が高いきのこです。蒜山では秋遅くに落葉が盛りのころならやぶな等の切り株に発生します。
栽培物・天然物のどちらも店頭に並ぶことがあります。左の写真の物は天然物でしょうか?! 水洗いしていない採れたてのなめこのおいしさは格別です。味噌汁や雑炊などにするのがおすすめです。
ひらたけは大変美味なきのこであることから、「オイスターマッシュルーム」として世界的にも人気のきのこだそうです。自然では秋から早春にかけて広葉樹の枯木等に群生するきのこで、人工栽培のものは「シメジ」の名称で馴染まれています。
里芋は山に自生する山芋に対しての呼称だそです。日本への伝来は縄文時代と推定され、山で採る山芋に対して里で作る里芋と呼ばれたとされます。
バイカモは、キンポウゲ科に属する水生植物で、夏に梅の花(ばいか)に似た白い花を咲かせます。蒜山ではウダゼリと呼びます。比較的水温の低い、清らかで豊富な流水中に生育し、清流の指標とされています。秋が旬になります。
つぐね芋は山の芋とも呼ばれます。あまり有名ではないですが、その実力は自然薯に勝る粘りがあり、芋自体の味もが美味しいです。芋が本来持つコク味があり、自然薯と比較して口の周りに付いても痒くならいないのも特徴です。
なつめはカロリーも高く、蛋白質、脂肪、ビタミンも含んでいて、特にビタミンCの量は果物の中で一番多く含んでいるので、なつめは天然ビタミンと言われているそうです。他、体に良い成分が多く含まれているので、自然のサプリメントと呼ぶ人もいるようです。